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主任になった先生が、いちばん最初にぶつかること

執筆者の写真: 久美子 加藤
久美子 加藤
8月26日
読了時間: 3分

今年から主任になった先生に、読んでいただきたいです。


自分のクラスの保育もしながら、若い先生の相談にのって、園長先生と現場のあいだに立つ。誰にも聞けないまま、気がつくと一年が過ぎている。そういう立場ですよね。

主任になったときに研修があるわけでもなく、前任の主任がやっていたことを見よう見まねで引き継ぐ。多くの園がそうだと思います。


「私が言うと、指導になってしまうんです」


ある園の主任の先生が、こぼしたことがあります。

「私が言うと、指導になってしまうんです」

同じ言葉でも、立場がつくと重さが変わります。以前なら「こうしてみたら」と気軽に言えていたことが、主任という肩書きがついた途端、相手には評価として届いてしまう。

だから何も言えなくなります。そして言えないまま、結局自分でやってしまう。

そうやって、その先生の仕事だけが増えていました。若い先生は育たないまま、主任だけが忙しくなっていく。これは、多くの園で起きていることです。


教えるのをやめて、となりでやってみる


その先生におすすめしたのは、教えるのをやめることでした。

かわりにお願いしたのは、その先生のクラスに入って、となりで同じことをすることです。

やり方を説明するのではありません。指導案を渡すのでもありません。ただ、同じ活動を、同じ空間で、一緒にやる。

すると何が起きたか。

若い先生のほうから、聞いてくるようになりました。

「さっき、どうやって声をかけたんですか」 「あの子が動いたの、なんでですか」

自分から聞いた質問には、答えが入ります。言われた指導は身構えますが、自分で聞いたことは違います。


言葉より、となりに立つほうが早い


これは若い先生を子ども扱いしているのではありません。

大人も子どもも、学び方は同じです。説明されるより、見て、真似して、自分で気づいたことのほうが残ります。

私がリトミックで大切にしていることのひとつに、「説明より先に音を鳴らす」があります。言葉で説明するより、先に音を出して、子どもが自分から動くのを待つ。そのほうが早いからです。

先生同士でも、同じことが起きます。


主任だからこそ、できること


となりに立つには、時間がかかります。忙しい主任の先生にとって、一見遠回りに見えると思います。

でも、いま自分でやってしまっている仕事を思い浮かべてみてください。それは来年も、再来年も、自分でやることになります。

一度となりに立って、若い先生が自分から聞いてくるようになれば、そのあとは自走します。

主任は、教える人ではなく、となりに立てる人です。 その立場にいる人にしかできないことだと思います。


園全体でそろえたいときは


ひとりの先生が変わっても、園全体の保育がそろうわけではありません。

職員によってやり方が違う、温度差がある。これも主任の先生からよくいただく相談です。

そういうときは、まず主任の先生自身が「これならできる」と思えるものを、ひとつ手に入れておくのが早道です。自分が確信を持っているものは、説明しなくても伝わります。


保育士さん・主任の先生向けに、リトミックをオンラインでお伝えしています。園内で説明するときの裏付けになるよう、指導案と楽譜をお渡ししています。

 
 
 

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