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おたよりに「子どもが言った言葉」を1行入れるだけで、保護者の反応が変わります

執筆者の写真: 久美子 加藤
久美子 加藤
9月7日
読了時間: 3分

リトミックを取り入れている園で、園長先生からよく聞かれます。

「保護者に、これで何が育つのかを、どう伝えたらいいですか」

参観のあとに「楽しそうでよかったですね」で終わってしまう。それがもったいない、というお話です。


成果を並べると、成果報告になります

伝えようとすると、多くの場合こうなります。

  • リズム感が育ちます

  • 集中力がつきます

  • お友だちと協力する力が育ちます

間違ってはいません。でも、これを読んだ保護者の頭に、わが子の顔は浮かびません。

書かれているのは活動の説明であって、その子の話ではないからです。

そして保護者がいちばん知りたいのは、園の教育方針ではありません。うちの子が、そこでどんな顔をしていたかです。


おすすめしているのは、ひとつだけです

おたよりに、その日子どもが言ったことを1行だけ載せる。

たとえば、こういうものです。

音が急に止まったとき、Rくんが「今の、びっくりした」と言っていました。

これだけです。何が育ったかは書きません。


なぜ1行が効くのか

「びっくりした」という言葉が入ると、読んだ人の頭の中に場面が浮かびます。

音が止まった瞬間の教室。止まった子。声を上げた子。それを見ている先生。

説明していないのに、その場の空気が伝わります。

そして保護者は、家で子どもに聞きます。「今日、びっくりしたことあったの」と。子どもが答えます。園での時間が、家に続いていきます。

できるようになったことを並べた文章では、この会話は生まれません。


書くときのコツ

評価を混ぜないでください。

Rくんが「今の、びっくりした」と言っていました。よく音を聞けている証拠です。

後半を足したくなります。でも足した瞬間、これは評価の文章になります。読み手は「うちの子は聞けているのだろうか」と考えはじめます。

言葉だけを置いて、解釈は書かない。そのほうが強く届きます。


メモは、その場でしか取れません

実際にやってみると、いちばん難しいのは書くことではなく、覚えていることです。

子どもの言葉は、その日のうちに消えます。夕方に思い出そうとしても出てきません。

なので、活動中にメモできる場所をひとつ決めておいてください。ピアノの上でも、エプロンのポケットでも構いません。ひとことだけ書けば十分です。

1週間で3つ拾えれば、おたよりは書けます。


音は、言葉を引き出しやすい

子どもの言葉を拾いたいとき、音を使った活動は向いています。

音が変わった瞬間、子どもは反応します。そしてその反応を、自分の言葉で言おうとします。 「びっくりした」「今の高かった」「ぞうさんみたい」。

指示に従っている場面では、こういう言葉は出ません。自分で感じて、自分で判断しているときにだけ出てきます。

リトミックが音楽遊びではないというのは、こういうところです。子どもが自分で考えている時間だから、言葉が出てきます。


保育士さん向けに、リトミックをオンラインでお伝えしています。参観や保護者への伝え方も、講座の中で一緒に考えています。

 
 
 

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